「Surfer’s Interview #19」荊原 美紀・高岡 幸司 2021.7.2 | COLUMN

コロナ禍で入社した21年度の新入社員たちは、新人研修から実際の一年目の業務まで、どんなことをどんな気持ちで進めたのか。
その本音に迫るインタビュー、今回はプロデュースユニットのアシスタント・コンサルティングマネージャーである左:荊原美紀(いげはら・みき)さんと右:高岡幸司(たかおか・こうじ)さんにお聞きしました。
※高はハシゴダカ

【コミュニケーションを大切にする風土】

―プロデュースユニットは映像の制作を主にされていると思います。他の部署と違い、チームワークで業務を行うイメージですが・・・それでも研修はリモートで実施されたのでしょうか?

荊原:私たちの場合、最初の1ヶ月はリモートで研修でしたね。実際の業務に基づいて、エクセルを使ってスケジュールを作成したり、イラストレータでロケ地の地図や資料を作ったり。
高岡:実際の案件ではなく、過去の案件を使って実際に行う流れに沿ってロープレする感じです。プレミアを使ってオーディション用の動画を作る事もありました。

―思っていたよりも本格的というか、OJT(On the job training=実際の仕事を通じ指導していく)に近そうですね!
ソフトの使い方などは勉強されたのですか?

荊原:パワーポイントやエクセルとか、オフィス系は使った事があったんですけど。プレミアやイラストレータは入社して初めて使いました。先輩にzoomで教えてもらいながら・・・
高岡:僕は中途採用だったのでオフィス系は触った事があったのでスムーズでした。でもフォトショップとイラストレータは入社後に教わりましたね。

―使いこなすソフトが多いように見受けました。
正直なところ、これらをリモートで学ぶのは大変だったのでは・・・

高岡:実際にやってみたものを先輩に提出した後、フィードバックをもらいたくてもリモートだと時間が読みにくい、というのはありましたね。対面なら直接渡してその場で確認してもらえますけど。
でも良かったところは、画面共有で先輩の手元を見ながら学べた事です。
荊原:初めてのソフトは判らないことだらけで、先輩に聞きたい事が沢山あって。リモートは先輩1人が同期複数に教えてくれるので効率的だけど、質問はちょっとやりにくかったですね。
高岡:変な質問して流れを止めちゃったらどうしよう、とか(笑)
荊原:質問する時に1:1なら聞きやすいんだけど(笑)

―先輩には色々と聞きやすい雰囲気ですか。
荊原:最初はあんまり話す機会が無くて馴染めなかったんですけど、出社しているうちに交流が増えて今はわからないことは聞きやすい環境だな、と感じています。
高岡:プロデューサーや先輩PMとコミュニケーションをとりながら進める部署なので。出社も多めです。だから先輩とのコミュニケーションも自然と多く聞きやすいですね。

―研修が実務に近い分、1年目の業務も早めからスタートされたのですか?
荊原:人によって少し差はありますけど、初めて撮影に行ったのは、私は6月頭でした。「スタンドイン」と言って、撮影する被写体の立ち位置確認をしたり、撮影商品の管理などをしました。あとはブロアーという機械でモデルに風を送ったり。
高岡:僕は6月に最初の案件に参加しました。その時は編集案件で。監督に対しての資料作成だったり、ミーティングの議事録を取ったりしていました。

―仕事の範囲がとても広い気がします。1年目から経験もかなり多く積みそうですね!
高岡:1年目はアシスタントとして先輩の補佐をします。具体的に言うと資料作りやリサーチ、撮影現場では「ランナー」というポジションで多くの現場に参加していました。

【撮影では準備も当日も、新人に求められる幅は広い!】

―「ランナー」というのはどんな事をするんですか?
荊原:撮影時にはそれぞれ役割があるのですが、ランナーは周りを見ながら動いて現場に必要なものを持って行ったり、最初の内は出来ることが限られているので、出来ることをやる、という感じです。なんでもします! という心意気でした。

―体力も必要そうですし、細部に気を配れないと成り立たないのですね。
ところで撮影ってロケだと太陽の位置の関係や場所の問題で、朝が早い場合もありますよね。

荊原:夜中に出発とかありますよ。目覚ましは2個絶対かけます! 1つは遠くに置いたり!(笑)
高岡:寝坊、1回は皆やるって言うけどね(笑)
荊原:私はまだしてません!(笑)
高岡:俺も!(笑)就活を考えている人たちの想像するキラキラしたイメージと違うかもしれないけど。ガッツいります(笑)

―ロケって大変なのですね。場所はどうやって見つけるのですか?
荊原:ロケ地、探します! 監督の作った演出コンテを見ながら、イメージに合うところをひたすら。
高岡:もちろん色々調べていくうちに自分の頭の中で一覧もできていくんですけど。でも大体はゼロから。ネットで見て、いいと思っても実際に行ったら狭かった・・・とか失敗もあります。
荊原:あとはリサーチ、という括りでいうとリファレンス動画といって、過去事例を参考に今回撮影するイメージの動画を探すとか。リサーチする仕事は多いですね。
お弁当探しもやります。ロケ弁が現場のモチベーションに繋がるので。でも先輩たちに比べて食べてる量も少ないので、お店選ぶのはまだ難しいです。見た目が良くても味がイマイチとか(笑)
高岡:僕は弁当の候補出し苦手です・・・(苦笑)こういったリサーチには答えやゴールが無いので、やろうと思えば永遠になるので。難しいですね。

―ハードな面も多そうですが、どんな人が向いていると思いますか。
荊原:映像が好きなことも大事だけど、人に対する「おもてなし」の心のある人でしょうか。
この仕事は人と話すことが多いし、それが現場をどれだけスムーズに進行できるかという事に繋がります。だから、人のために動くことが好きな人は向いていると思います。

高岡:現場では、プロダクションマネージャーが現場進行役になります。なのでリーダー性のある人でしょうかね。グループをまとめるのが好きな人。
あとガッツは必要です!(笑)
荊原:現場にはいろんな人がいますからね。根気のある人が向いていそうです。

【プライベートでインプットを。いつか撮りたいもののために】

―忙しい中だと思いますが、プライベートではどう過ごしていますか。やっぱり映像を見たりします?
荊原:職業病みたいな感じで、CM見てても「大変そうだな」とか、映画の背景で作り込み具合を見てしまう事はありますね(笑) 制作視点で映像を見るようになりました。
高岡:そうそう! クオリティを見てしまいます。「これ予算が無かったんだな」とか(笑)

―やっぱりプロ目線で見るようになるんですね(笑) 休日はコロナ前だと出かけたりしていましたか?
荊原:そうですね。できるだけ家にこもらないようにしていました。外に出て、友達と飲みに行ったり。仕事と切り替えて外の空気を吸収します。
高岡:仕事とプライベートの切り替えも大事だと思っているので、飲みに行ったりしていましたね。

―最後に、いつか撮ってみたい映像について聞かせてください。
高岡:僕はシュールなコメディ系が好きなんです。芸人さんが出ているCMで、好きなものがあって。カオスな世界観なんですけど、そういったものを自分もいつか撮りたいです。
荊原:私は、やるからには人を感動させられるようなものを作りたいです!

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お話の中にもありましたが、キラキラ見える業界の裏には、努力が沢山あふれています。
今回はリアルな現場の様子を話せる範囲で話していただきましたので、関心のある方はぜひ参考になさってください。
やりがいがあるからこそ、忙しくても楽しそうに見えるお2人。今後が楽しみです!
お話を聞かせて頂いてありがとうございました!

<Photographer:藤原>

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